フローズン・グラウンド

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フローズン・グラウンドはニコラス・ケイジ主演の連続殺人犯を追う刑事ドラマです。ハラハラドキドキの演出とスピーディーな展開に釘付けになりますが、会話にも登場人物の背景を浮かび上がらすような重要なセリフがあります。

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フローズン・グラウンドの名場面

ある日、スケート場でジャック・ハルコム(ニコラス・ケイジ)刑事と連続殺人犯の顔を知っている被害者の少女シンディーが食事をしながら事件について話をします。しかし会話はひょんなことから家族のことになります。

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シンディー:I always dreamed that one day I would either be a fireman or work with animals. It’d be so cool. 

いつもいつか消防士になるか動物と働きたいって夢見てたの。なれたら最高よ。

either A or B は「A、もしくはB」という二つの事柄を例に挙げるときの表現です。

ジャック:Where’s your family?

君の家族はどこにいるんだい。

シンディー:Why you want to know that shit, huh? Cause you’re just like all the other squares. I got guys asking me all the time what happened, where my folks think I’m at. You wanna fuck me? Is that what you want?

なんでそんなことが聞きたいの。あなたがほかの真面目腐った奴らと同じだからよね。いつも男たちからは何があったんだって、家族は私がどこにいるのか分かっているのかって聞かれるわ。あなた私とやりたいんでしょ。それが望みなの。

squareはこの場合「真面目な人間」、「誠実な人間」という皮肉を込めた意味で使われています。

ジャック:No, Cindy, I don’t.

いいや。違うよ、シンディー。

シンディー:You think, you think knowing makes us friends? Makes me help you? What happened to your sister?  

それを知ったところで私たちが友達になれるとでも思ってるの。私があなたを助けるとでも。あなたの妹には何があったのよ。

to make someone +動詞で「誰々に~させる」という意味になります。

(ジャックが何も答えないところを見て)シンディー:Yeah, see? Fuck that. I ain’t a friend. I ain’t nothing.  

ほら、そうでしょ。なによ。私は友達なんかじゃないし、何者でもないのよ。

I ain’tはこの場合は、「I am not」の意味になります。

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ジャック:I just thought if you might wanna go home, maybe I could find a way.

もしかしたら君が家に帰りたいのかと思ったんだだけだよ。そしたら何か方法を見つけらえるかもって。

シンディー:Fuck, man. Are you fucking for real?  What the fuck do you think I’m gonna do there, huh? 

ふざけないでよ。本気で私のこと舐めてるの? 家に帰って私に何をしろって言うの。ねえ?

for realはこの場合、「本当に」、「本気で」といった意味になります。

シンディー:Say “Here’s my nigger”?  “Oh, you didn’t know I been a ho since like the sith grade? Some dumb pimp’s bitch?” They didn’t raise me for that shit.

『これが私の黒人のヒモよ。 あれ、私が6年生頃から売春してるって知らなかったの。バカなヒモの女ってことも?』なんて言うわけ。彼らはそんなふうに私を育てたんじゃないわ。

pimpは「ヒモ」、「ぽん引き」などの俗語です。hoは「whore(娼婦)」の略語です。

ジャック:You can’t always be on the run.

でもいつまでも逃げてられないだろ。

to be on the runで「逃走中である」となります。

シンディー:You don’t think I wanna be here. I can go home anytime I want. Maybe I don’t want to. 

私がここにいたくないとでも思ってるの。私はいつだって好きな時に家に帰れるの。帰りたくないのかもしれないじゃないの。

ジャック:Don’t you care?  Your parents might be worried about you. 

でも家族が君を心配しているかもしれないって気にならないのかい。

シンディー:Yeah. Yeah, They’re worried. Like they shoud have done that when…. those motherfuckers. I had shit happen to me that ain’t supposed to happen to no little kids, and they just let it. They fucking let it. They wanted to hide me. It’s… it’s not right to be ashamed of your baby, is it?  To let bad things happen to it? I didn’t ask for any of that shit. And you want me to go back to it? 

はいはい、心配してる。心配したほうがいいときもあったのに、、、もう本当あいつら最低なのよ。私にはひどいことがあったの。

小さい子供には起こってはいけないようなことが、それを彼らは黙認したのよ。見過ごしたの。それも私のことを(世間から)隠そうとした。

自分の子供のことを恥じるなんて間違ってるわ。そうでしょ。子供に悪いことが起こってるのになにもしないなんて。私がそんなことを望んだんじゃないの。 それなのにあなたは私にそんなところに帰って欲しいわけ?

to let itは「そのままにする」、「放っておく」、あるいは「なにもしない」といった意味合いがあります。

シンディー:I’m fucking outta here. I don’t need your shit no more. I’ll see you around.   

もう帰るわ。あなたの事なんか聞きたくない。またどこかでね。

Outta hereは「out of here」を省略した会話文です。I’m outta hereで「私はここから出る」、「もう行く」といった意味になります。

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ジャック: It took them two hours to cut her out of the car. The guy was a drunk driver. It was my 21st birthday. She had knitted me this…. awful orange scarf. And told me how proud she was of me and then ran out.  

彼女(妹)を車から救い出すのに2時間もかかったんだ。相手は酔っ払いの運転手。あの日は僕の21歳の誕生日だった。妹は僕にオレンジのひどいスカーフを縫ってくれてね。僕のことを誇りに思うって言ってから外に出ていったんだ。

ジャック:I wanna think Sandy didn’t see it when he smashed into her. But anyway, I went with her to the hospital. I don’t know if she knew I was there, just holding her hand. I kept telling her she’d be all right. Right up until she died. She was your age. 

運転手が彼女に衝突したとき、サンディー(妹)は事故のことを見ていなかったと思いたいよ。それはいいとして、僕は妹と一緒に病院まで行ったんだ。

彼女が僕が側にいたことを気づいていたかどうかはわからない。僕は彼女の手を握って、大丈夫だからね、って言い続けたんだ。彼女が死ぬまでね。彼女は君の年齢だったんだ。

この会話は一見、シンディーのバックグランドを視聴者に伝える会話と思いきや、実はジャックの妹についてのエピソードを公開するシーンであることが分かりますね。

シンディーの過去についてはあいまいな表現にして、実際に何が起こったのかは視聴者の想像に委ねているのに対し、ジャックの妹についてはもっと具体的に説明しています。二人がトラウマとなっている事をお互いに打ち明けたことでぐっと距離が縮まった瞬間でした。

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