ゼロ・グラビティ

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「ゼロ・グラビティ」は宇宙でトラブルに見舞われたライアン・ストーン博士が地球に生還するまでの過程を描いたSF映画です。ここではそんな「ゼロ・グラビティ」の英語のセリフをピックアップしていきます。

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「ゼロ・グラビティ」の名場面

劇中、ほとんどセリフがなく、登場人物の背景についてはほとんど触れられることはありません。唯一、ライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)が自分の過去について語るときは、ベテラン宇宙飛行士マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)と宇宙空間を浮遊しているときです。ではそのときのセリフを見ていきましょう。

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マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー):So where’s home, Dr. Stone?

ところで故郷はどこなんだい、ストーン博士。

マット・コワルスキー: Ryan, where’s home?

ライアン、故郷はどこなんだって。

ライアン・ストーン:Home?

故郷?

マット・コワルスキー: Down there. Mother Earth. Where do you pitch your tent?

向こうのことだよ、母なる地球の故郷さ。どこに住んでるんだい。

「Where do you pitch your tent?」は直訳すると「どこにテントを張ってるんだい」という意味です。

ライアン・ストーン:Lake Zurich.

レイクズーリック

マット・コワルスキー:Where the hell is that?

どこだい、それ?

この場合の「Where the hell 」は「聞いたこともない場所だけど、いったいどこなんだい」といった意味を含んでいます。「the hell」は疑問詞の「where」、「how」、「 what」、「 why」に付けることで、怒り、驚き、困惑などを強調する効果があります。

ライアン・ストーン: Illinois.

イリノイ州

マット・コワルスキー:Illinois. Central Time Zone. That would make it roughly…eight PM.

イリノイ州ね。セントラルタイムゾーンだね。ということはだいたい午後8時ってところか。

Central Time Zoneとはアメリカ中西部の時差の区域を指します。roughlyは「ざっと」、「おおざっぱに」という意味です。

マット・コワルスキー: What are the good people of Lake Zurich doing at eight o’clock?

レイクズーリックの人たちは8時には何してるんだい。

 ライアン・ストーン: I don’t know. I’m not gonna make it. I’m slowing you down.

知らないわ。私はもうダメだわ。あなたの足を引っぱってるだけよ。

to make itはこの場合、「達成できない」といった意味になります。I will not make it やnot going to make it と未来系にすることで、「無理だ」、「できない」といったニュアンスになります。gonnaは「going to 」の省略形です。

マット・コワルスキー:What would you be doing? Come on, Ryan. It’s eight o’clock. You’ve just left the hospital after an eighteen-hour shift. Driving home.

(この時間には)なにしてるんだい。ほら、ライアン。午後8時だよ。18時間のシフトを終えて病院を後にして、家まで運転して帰る。

ライアン・ストーン:The radio.  I listen to the radio.

ラジオかな。ラジオを聴くわ。

マット・コワルスキー:There we go.  Let me guess. NPR? Classical? Top forty?

いいね。 NPR、クラシック、流行りの音楽でも聞くんだろ。

NPRはアメリカの公共ラジオチャンネル、ナショナル・パブリック・ラジオの略です。「Top forty」はラジオやTVのランキングに入るような「流行の音楽」を指す用語です。Let me guessはアメリカ人がよく使う、「予想させてよ」、「推測させてよ」といった表現です。

ライアン・ストーン :Anything. I don’t care, as long as they don’t talk. I just drive.

トークさえなければなんでも聞くわ、私はただ運転しているだけだから。

as long as は「~さえすれば」という言い回しです。この場合、否定形なので「彼らが話さえしなければ」という意味で使われています。

マット・コワルスキー:And where are you driving to? 

車でどこに行くんだい。

ライアン・ストーン :I just drive.

ただ、運転するだけよ。

マット・コワルスキー: What do you miss down there? Is there a Mr. Stone?

(地球の)なにが恋しい? 旦那はいるのかい?

宇宙から地球を見下ろしながら「down there」という言い方をしています。この場合「向こうのなにが恋しいの?」という意味になります。高い位置から低く離れた位置を指していう場合に「down there」が使われます。逆の場合は、「up there」となります。「Is there a Mr. Stone?」はパートナーがいるかどうかを聞くときに、相手の名字にミスター、あるいはミセスを付けて「ミスターストーンさんはいるのかい」という言い回しができます。

ライアン・ストーン:No.

いないわ。

マット・コワルスキー: Nobody special? Somebody down there looking up, thinking about you? Ryan?

特別な人はいないのかい? 誰か向こうで空を見上げて君のことを考えている人とか。ねえ、ライアン。

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ライアン・ストーン: I had a daughter.She was four. She was at school playing tag. Slipped, hit her head, and that was it. Stupidest thing.

娘がいたの。4歳だったときに学校で鬼ごっこをしてたら、すべって頭を打って。それでお終いよ。バカげてるわ。

play tagで「鬼ごっこをする」になります。

ライアン・ストーン:I was driving when I got the call, so…Ever since then, that’s what I do. I wake up, I go to work, and I just drive.

電話に出たとき、車を運転してたの。それ以来、やることといったら朝起きて、仕事にいって、車を運転するだけ。

ever sinceは「それ以来」、「それからずっと」という意味です。

このシーンではベテランのマット・コワルスキーがパニックに陥って軽い放心状態のライアン・ストーンの気を散らすためにいろいろと会話を振る、彼の気配りが伺えます。地球の日常の話を振ることによって生還の意識を高めようと考えたのかもしれません。

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